M-1で誰が勝つか予想しようじゃないか。PART2

いよいよ明日12/19(日) M-1グランプリ2021決勝戦が行われる。
出場しないのに勝手に緊張している。待ちに待っている。

前回、敗者復活戦の予想を行った。今回は決勝戦の予想だ。
ギリギリのタイミングになってしまった。冬の睡魔に襲われていることだし簡潔に書こう。

決勝戦で争うのは、下記の9組+敗者復活で勝ち上がった計10組だ。

もも(吉本興業)
真空ジェシカ(プロダクション人力舎)
モグライダー(マセキ芸能社)
オズワルド(吉本興業)
ランジャタイ(グレープカンパニー)
インディアンス(吉本興業)
ゆにばーす(吉本興業)
錦鯉(SMA)
ロングコートダディ(吉本興業)


タキザワが思うM-1で優勝するのに重要なファクターは2つ。
①テンポ・グルーヴ感
②真似しやすい何か

細かく挙げるとキリが無さそうだがおおまかにこの2つな気がしている。
どこか音楽と近いようにも見える。


①のテンポやグルーヴ感はまさに音楽のそれと似ていて、ずっと速ければいいというわけではなく、緩急やラストに向けたボケの畳みかけなど、どれくらい見ている側を夢中にさせたかにかかっているかと思う。
ただ今までの傾向を見ると、もっとシンプルに言って「テンポが速くてボケ数が多い」方が有利な印象。

②の真似しやすい何かは「見せ方」「キャラクター」や「魅力的なワード」など。
例えば、オードリー春日氏の「トゥース」やぺこぱ松陰寺氏の「時を戻そう」、霜降り明星粗品氏のツッコミポーズなど、キャッチーなものはやはり印象に残りやすい。
もちろんこれはサブの要素であり、最重要はネタの台本や本人たちの演じる力だ。
もっともオードリーとぺこぱはどちらも準優勝なのだが、勝ち抜くためには有利に働く要素だろう。


その点で今回私の中で優勝候補と予想したのは、もも・インディアンス・ゆにばーすだ。
この3組は上記のポイントをおさえていると思っている。

ももは知らない人も多いかもしれないが、準決勝でのウケ方は明日の最終決戦が見えるほどに会場が揺れていた。
ネタバレになるので内容は言わないが、一昨年のミルクボーイを彷彿とさせるようなキャッチーなワードが頻出したネタだった。

インディアンス・ゆにばーすはそれぞれ田渕氏・はら氏のキャラが立っているのだが、さらにそれが霞むほどに高いネタのクオリティとご本人たちのスキル。圧倒的職人といった感じだ。

さらに踏み込むと、3組の中でももだけが決勝戦初出場。
審査員にとって初めて見る新鮮さというのはなかなか重要な要素だと思う。
「こんな奴らおったんか!」という驚き。初出場で手の内が見えないからこそ与えられる衝撃。

タキザワ的に、ももはかなりいいところまで行くのではないかと思っている。
それこそミルクボーイのような無名のコンビが起こす大爆発を見られるかもしれない。


と、ここまで語ったが上記の全てが一切関係なくなる事態が起こる可能性もある。

昨年のマヂカルラブリーがそれだ。
M-1の方程式は一切無視。しかし笑わずにはいられない。
こういうことがあり得るから恐ろしい。

今年でいうとその座を担うのはランジャタイだ。
完全にランジャタイ。誰が何と言おうとランジャタイ。

個人的にはランジャタイがM-1決勝の舞台に出るというのは正直違和感でしかない。
だってムチャクチャなんだもん。
しかし笑わずにはいられない。「何だよこれ」と言いながら結局最初から最後まで笑ってしまっている。

例えるなら、M-1の方程式に上手くハマるように笑いを代入していく本来のやり方ではなく、独自の方程式を持ってきて横にドカッ!と腰を据え、「これでも解けるよね?」と見たことのない情緒を強引にねじ込んでいくような状況。
昨年の「漫才か?漫才じゃないか?」論争どころではなく、「お笑いか?お笑いじゃないか?」くらいまで論争を巻き起こしてほしい。

ダークホースの存在は賞レースにワクワクを生む。
大絶賛か?はたまた大叱咤か?
見ている側を「これ何の大会だっけ?」と思わせたら、ランジャタイの最終決戦進出は射程圏内だ。

今回は決勝初進出が5組。
どうかムチャクチャにやりまくってほしいと楽しみにしている。


最後に今回も個人的に優勝してほしいコンビのコーナー。

真空ジェシカ…若干偏差値高めなワードセンス。
ネタの中でお団子屋さんに行くパートで「すいません、2本下さーい」と指で10を作った川北氏のボケに対して、「あー、2進法で表さないで」というガク氏のツッコミは全ての数字フェチが笑い転げたに違いない。

オズワルド…ツッコミ伊藤氏のワードセンスと独特の温度感。
審査員には色々言われていたが、彼は低い温度からツッコミをスタートさせていった方が確実に彼の言葉や可愛げが活きると思っている。
最初から熱量が高いと緩急が付けづらい上に、インディアンスなどのそれを売りにしているコンビに負けてしまうと考える。


こんなところだろうか。誰が優勝しても拍手喝采。
非常に楽しみに見たいと思う。